神奈川県知事 黒岩 祐治
新年あけましておめでとうございます。
コロナ禍の影響を脱した今、私たちの日常生活や社会経済活動は以前の活気をほぼ取り戻しました。
県内の観光地にも大勢の観光客が訪れ、賑わいを見せています。
新型コロナとの闘いは本当に長く辛い日々でしたが、この危機を乗り越えることができたのは、
県民、事業者の皆様のご理解とご協力があり、
そして、医療関係者の皆様の献身的なご尽力があってのことでした。改めて感謝を申し上げます。
コロナ禍は私たちの生活に様々な変化をもたらしました。
デジタル化の浸透もその一つではないでしょうか。
コロナ禍では、多くの皆さんが先の見えない不安を抱えていたと思いますが、
県では、こうした不安を少しでも解消できるよう、
デジタルの力を活用し一人ひとりに寄り添った対応を行ってきました。
「新型コロナ対策パーソナルサポート」で、
感染症の最新情報や感染の拡大状況など県民の皆様が知りたい情報をきめ細かく発信したほか、
自動音声で健康観察を行うAIコールを導入し、
自宅で療養している方々のフォローアップをすることもできました。
そして今、世界はまさにデジタル革命の真っ只中にあります。
生成AIに代表されるように人工知能の進化は目覚ましく、
人間の頭脳を超える日も遠くないと言う識者もいます。
また、その活用には様々なリスクも指摘されていますが、
私たちが目指しているのは、県民の皆様の目線に立ち、一人ひとりの不安に寄り添い、
安心して暮らせる社会を作り上げていくことであり、そこには、人間が積み上げてきた技術・技能も必要です。
県では、「第11次神奈川県職業能力開発計画」を策定し、
ものづくり分野の高度な技能労働者の育成を支援するとともに、幅広い世代に対して技能への関心を高め、
ものづくりを志す人材を増やす取組を進めてまいります。
神奈川県表具経師内装協同組合の皆様におかれましても、
ものづくり産業を支える人材の育成や技能振興へのご支援とご協力を賜りますとともに、
引き続き、県政への温かいお力添えをお願いいたします。
県民の皆様にとりまして、新しい1年が良い年になりますことを心から祈念いたします。