神奈川県中小企業団体中央会 会長 森 洋
会員並びに関係者の皆様、明けましておめでとうございます。
お健やかに令和5年の新春をお迎えになられたことと、心よりお慶び申し上げます。
長引く新型コロナウイルス感染症の影響で、中小・小規模事業者を取り巻く環境は
依然として厳しい状況が続いておりますが、
そうした中で昨年は、行動制限の緩和や各種消費喚起策等により、
サービス消費を中心とする個人消費の回復が見られるなど、
社会経済活動の正常化に向けた歩みも徐々に進みつつあることが感じられた一年でありました。
まだまだ予断は許せませんが、感染防止対策をしっかりと取りながら、
社会・経済を回していく「ウィズコロナ」のステージに入っており、
今後コロナ禍で傷んだ経済や社会の活性化が一層進むことが望まれます。
その一方で、昨年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵攻は、
物価や原油価格の大幅な高騰を加速させ、歴史的ともいえる円安の進行とも相まって
中小・小規模事業者の経営に重大な影響を与えています。
こうしたコスト増の販売価格への価格転嫁、本格化する実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済、
経営者の高齢化が進む中での「事業承継」など、中小・小規模事業者が直面する課題は多岐にわたっています。
今後、中小・小規模事業者が更に成長、発展していくためには、個々の自助努力に加えて、
不足する経営資源の相互活用を図り、新商品や新技術の共同開発、販路開拓を行うなど、
共助と団結の力で経営課題の解決に取り組むことが不可欠であり、
中小企業連携の意義はより一層強まってきております。
こうした中、本会では、地域経済の担い手である皆様が、持続的な成長、発展に向けて、
強固な経営基盤づくりや生産性の向上を図っていただけるよう、多様な連携グループの組織化支援を始め、
新分野への事業転換や経営革新、円滑な事業承継、DXの活用による業務効率化への支援など、
組合の更なる組織力の強化と経営改善に向けた「伴走型支援」を展開してまいりました。
新たな年を迎え、本会としても、引き続き皆様と手を携え、皆様の現場からの声をいただきながら、
大きな時代の変化を見据えて、さまざまな課題に果敢に挑戦する中小・小規模事業者、
そして組合等連携組織の皆様を全力で応援していく所存であります。
会員の皆様におかれましても、より一層の「連携」と「団結」で様々な課題を乗り越え、
組合や構成員企業の発展に向けて、ご奮闘を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、会員の皆様の昨年に変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げるとともに、
本年が皆様にとりまして、明るい希望に満ちた、
更なる発展の年となりますことを心よりご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶といたします。