神奈川県中小企業団体中央会 会長 森 洋
会員並びに関係者の皆様、明けましておめでとうございます。
お健やかに令和4年の新春をお迎えになられたことと、心よりお慶び申し上げます。
昨年を振りかえりますと、3度にわたる緊急事態宣言が発出され、
感染者数を気にしながら事業を展開する年でありましたが、1年延期された「東京オリンピック」が開催され、
日本選手のメダル獲得数が過去最高となったことや、大谷選手のMVP獲得、
ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏が選ばれるなど日本人の活躍が目立った1年でもありました。
中小・小規模事業者の景況は、
相次ぐ行動制限等の影響により宿泊・飲食業などを中心に極めて厳しい状態が続いておりましたが、
10月の宣言解除後新規感染者数が低位で推移し、国内経済活動の再開が進んでおります。
しかし、新たな変異ウィルス「オミクロン株」の感染が徐々に広がりつつあり、
またその一方で、海外物流の逼迫や新興国での感染拡大によるサプライチェーンの悪化、
半導体不足、原材料の高騰などにより、製造業を中心に先行き不透明な状態が続いております。
こうした中、本会ではデジタルトランスフォーメーションなど革新的技術の活用による
生産性向上に関するセミナー開催や、新たな分野への事業転換を図る「事業再構築補助金」の申請支援、
経営者の高齢化や後継者不足による中小・小規模事業者の廃業数が増加している中、
円滑な事業承継支援を行う「スモールM&A」事業などを進め、
会員の皆様のお役に立つ中央会としての機能を担うべく取り組んでまいりました。
また、昨年11月に27年ぶりに本県で開催した「第73回中小企業団体全国大会 神奈川大会」では、
全国各地から中小企業団体関係者約1,700名が参集し、萩生田経済産業大臣を始め多くのご来賓、
また大会後の「感謝のゆうべ」には岸田内閣総理大臣のご臨席をいただき、
大変盛会のうちに終えることができました。
改めて、神奈川大会の開催にあたって会員並びに関係者の皆様からいただいたお力添えに、
厚く御礼申し上げます。
ポストコロナ、ウィズコロナの「変革の時代」にあって、
中小・小規模事業者が持続的な発展を目指していくために、
相互扶助の精神に基づく組合等連携組織の役割はますます重要となっております。
新たな年を迎え、本会としても、
神奈川大会のテーマに掲げた「人を絆(つな)ぐ・組織を結ぶ・地域を紡ぐ」をキーワードに、
国や県の支援策を活用して、新たな連携事業や組織づくり、経営革新を進めるなど、
中小・小規模事業者の経済活動の自律的回復に向けたシフトを本格化していくための
支援に全力を傾注していく所存であります。
皆様には、昨年に変わらぬご支援、ご協力をお願い申し上げるとともに、
ご健勝、ご活躍を心から祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。